まるさんかくまる ●▲●

腰痛リターンライダーが野山を駆けたり崖を登ったりするブログ

MT-09 タイヤインプレ

MT-09でバイクに復帰してからおよそ1年半が経過しました

備忘録としてこれまで履いたタイヤの履歴と
それぞれ簡単なインプレをまとめてみることにします



尚、タイヤに関する感想は超個人的な意見なので
あくまで参考程度に留めておいてください






1本目

ブリヂストン BATTLAX HYPERSPORT S20

装着期間 2016/3/3~2016/4/3

ライフ 2145km (0km~2145km)

用途 ツーリング 広場で8の字


新車納車時に履いていたタイヤ
MT-09の純正タイヤはS20かダンロップのD214(ロードスポーツ)の
どちらかがランダム(指定不可)で 自分の車両はS20だった


まずはじめに 公道タイヤのカテゴリーはざっくりいうと

ツーリング<スポーツ<ハイグリップ<レーシングレプリカの4つ


ツーリングタイヤは耐久性が高い代わりにグリップが劣り
レーシングレプリカはグリップが高い代わりに耐久性が劣る
スポーツとハイグリップはその中間といった位置付け


MT-09の派生兄弟車 XSR900の純正タイヤは同じS20(D214)だが
MT-09 TRACER やMT-07の純正タイヤはライフ寄りの
「ツーリング」カテゴリーのタイヤだったりする

「スポーツ」カテゴリーのタイヤを履く MT-09(無印)は
そういった走りも想定された性格の車両なんだろう


尚、この車両を購入する少し前に別の新車のMT-09(ABS)を
乗り回す機会があり 装着タイヤはD214(ロドスポ)だったんだけど
1泊2日で500kmほど走ってみた感想としてはS20と殆ど大差なかった
まぁ、大差あったらそれはそれで面白いんだけど



インプレ

雪がチラつく初春の納車ということもあり 低温下での使用が多かったが
ウォームアップも早く接地感もまずまず 
ハンドリングも素直でインフォメーションも良好

ただライフがうんこ 1900kmぐらいでスリップサインが出て
〆にツーリング先で米粒ほどの石片がタイヤに刺さってパンク















持ってて良かった修理キット
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そのまま直帰でタイヤ交換

S20はライフバランスが悪いと悪評が多く 後にS20EVO →S21と矢継ぎ早に
後継機種が発表されライフが改良されていった



















2本目

ミシュラン  PILOT POWER 3


装着期間 2016/4/3~2016/5/3

ライフ 3632km  (2145km~5777km)

用途 ツーリング 山遊び



S20のライフに不満があったので同じ「スポーツ」カテゴリーで
ライフが長いと評判のPP3にしてみた


大洗や日光にツーリングに行ったりした
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インプレ

ツーリングレベルのペースでまったり流す分にはいいタイヤ
ライフもS20比で1.7倍と長寿命

ただ「スポーツ」走行しようとすると若干力不足な感があった
ステップセンサーをカリカリ擦るようなバンク角でアクセルを開けていくと
時折リアが流れる傾向があった 
流れ方は「ズッ」っといった感じでなく「ダダダッ」と硬質な感じ
空気圧を下げても乗り方を変えてもスライドは止まなかったので
ここいらへんがグリップの限界なんだろう

ハンドリングはダルで一次旋回の倒しこみも何かモッサりした感じ
二次旋回も安定志向でライン変更の自由度低し
S20と同じ感覚でコーナーに飛び込むと狙ったラインから20~30cm外側にはらむ感じ
一応「スポーツ」カテゴリーのタイヤだが 
限りなく「ツーリング」寄りのスポーツタイヤって感じ






3000km時のPP3

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3本目

ミシュラン POWER SUPERSPORT Evo


装着期間 2016/5/3~2016/7/3


ライフ 2368km (5777km~8045km)


用途 ツーリング


PP3でグリップに不満が出たので一つ上の「ハイグリップ」カテゴリーの
PSSEvoを履いてみた

インプレ

よく寝て良く曲がり 接地感も掴みやすい いいタイヤ
GWに十和田湖にツーリングに行った際、朝方気温が5℃まで下がったが
熱の入りも良好でしっかり路面を食ってくれてる感じがした


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PP3で感じていたネガな部分は一切なくひたすら楽しいタイヤだった
タイヤ自体が軽くしなやかで路面のギャップを往なすのか乗り心地も良かった

ライフ終盤時で前後共 多少スライドする傾向はあったが
いきなり破綻するわけでもなく挙動はわりとマイルドで掴みやすい感じだった

一応ハイグリップなので ライフはまぁお察し



















4本目

メッツラー  SPORTEC M5 INTERACT


装着期間 2016/7/3~2016/10/21


ライフ 4921km (8145km~13066km)


用途 ダム巡りツーリング


ダム巡りツーリングに傾倒し始めたため そんなに飛ばさんだろということで
「スポーツ」カテゴリーで タイヤナビの倉庫に転がっていたM5なら
安く出せるとのことで導入

インプレ

なんかイマイチ(直球)
兎に角 接地感が掴みにくいタイヤだった
今までのタイヤはイメージ的にいうと テニスボールのような
ある程度弾性がある心材(カーカス)にゴムを履かせた感じのタイヤで
荷重を掛けるとグニュっと潰れてうまいこと接地感を演出していたが
このタイヤは例えるならその心材がピンポン玉ぐらいの硬さで
潰れ感がほとんど伝わってこない感じ

ただ表層のコンパウンドは仕事しててちゃんと食うので
接地感ゼロでステップ擦るほど倒しても普通にグリップする謎のタイヤ

キッチリタイヤを潰して走れるライダーか
BMWとかFJRみたいな重量級のツアラーとかに向いてると感じた

リアグリップ破綻時の挙動は 「ダ!ダッ!ダンッ!」
みたいな跳ねる感じでやべー感じがした















5本目

ミシュラン POWER SUPERSPORT Evo

装着期間 2016/10/21~2017/3/4

ライフ 2458km (13066km~15524m)

用途 ツーリング


やっぱある程度グリップは必要ということでPSSEvoをおかわり(2回目)
これはいいものだ 乗っていて「楽しい」かどうかが自分にとっては最も重要
ライフは うん..まぁ..ね


















6本目

ミシュラン POWER RS

装着期間 2017/3/4~2017/5/29

ライフ 2649km (15524km~18218km)

用途 ツーリング 峠遊び


ミシュランが新しく出したスポーツ(ハイグリップ)タイヤ
PSSEvoが廃版となりその後継として登場
ただ純粋なハイグリップタイヤというわけではなくて
下のPP3と上のPSSEvo二つのレンジをカバーする位置づけらしい

メッツラーでいうところのM7RRみたいなもん?
(PP3は廃版にせず継続販売とのこと)

インプレ

PSSEvoのようなヒラヒラ感を期待したが少々モッサリした感じ
一次旋回はスッっと寝るが二次旋回は安定志向でどっしりした感じ

グリップもほしいしライフもほしいとか色々なわがままに答えると
結果的にこういうタイヤになるんだろう

2つのレンジを兼任する訳だし 良くも悪くも中庸なタイヤ

春先に走るところが無くて例のクネクネ道(コバルト)ばかり走っていたら
あっという間にサイドだけ先に終了した(1500km)
こりゃ2000km持たんかな?と思ったが 
そこからは意外と長持ちで結局2700kmほど走行した
減ってきたなぁと感じてから以外と持つ印象


PSSEvoを安定志向に振って少しライフを強化した感じ

PP3よりは間違いなく乗ってて楽しいタイヤだった






まだ溝があったころのPRS
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2500km時点のPRS
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7本目

ダンロップ SPORTMAX α14

装着期間 (2017/5/29~2017/8/29)

ライフ 3026km (18218km~21244km)

用途 ツーリング 峠遊び


ダンロップが新しく出したハイグリップラジアル
α13の後継

旅の目的がダム巡りに固定化してきた以上 ハイグリップを履く必要性は薄く
交換ぎりぎりまでツーリングタイヤにするか迷ったが

結局 オノデラさん(タイヤ屋)の
「ツータイヤのグリップでは終始ストレスを抱えたまま走ることになるよ」
「まぁ割り切って乗るか 我慢できるなら止めはしないけど」
といった的確なアドバイス(セールストーク)に踊らされ今回もハイグリップをチョイス


インプレ

ハンドリング、接地感、グリップ すべてが高レベル
タイヤとしての完成度はもうかなりのモノ
自分程度の腕だとこれ以上のタイヤは必要ないのかもしれない

PowerRSで 曲がりにくさを感じていたコーナーもフロントの回頭性がいいためか
グイグイ入っていける ラインの変更もお手の物 なにこれ!?しゅごい!

あと空気圧 メーカー指定値のF2.5 R2.9でごく普通に使えてしまうところが凄い
どうやらそういう設計なんだそうだ (逆に 空気圧下げると危険が危ない)

PSSEvoの時は F2.0 R1.9 で使っていたのでリアに関しては1.0も違う
でも接地感はα14の方が上のような印象 もうわからんね 


ただ今回は使う場所とタイミングを完全に間違えた
ハイグリップはクローズドかコーナーに特化した場所で使うものであって
ツーリングで使うものではない(戒め)

2000km時のα14
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アサイドの鬼グリップに対して リアセンターの耐久性が消しゴムだった

家を出る前にタイヤを見て 「よし!これならあと1000kmは持つな(確信)」と出発
目的地に着いたらもうセンタースリップが出ていた 
何を言っているのか わからねーと思うが(以下略

例えるなら 朝コンビニでおにぎりを買い 昼に食べようとしたら
全部腐っていたぐらいの衝撃 いや腐るの早すぎるだろ 

リアセンターのスリップが出たのが丁度2000kmぐらいだったので 
タイヤとしての寿命は2000kmで終了したともいえるが 
旅先から帰宅する必要があったり
「サイドバリ山で交換するのは惜しい」といった貧乏根性でそこから峠遊びをしたりで
なんやかんやで3000km無理矢理持たせて走ったって感じ

タイヤの性能が非常に高いので コーナー毎にタイヤから
「え?そんなもん?」「は?バカにしてんの?もっとクリップ奥いけるだろ!」
と叱咤されてる感じがして ほぼイきかけました





8本目

ミシュラン POWER RS

装着期間 (2017/8/29~)


α14は神グリップだけど紙ライフということを前回学んだので今回はPRS

というのも ダムツーリングのボスキャラ的なアレをやっつけに遠方まで
討伐の旅に出なくてはいけないのでα14ではちょっとキビシイ感じ


また おにぎり食べようとして腐ってたらヤでしょ?


ただ 今回は前回と違いフロントをα14で継続 
リアのサイズを180/55ZR17から180/60ZR17にしてみました


まだ皮むきすらしていないので どうなるかは不明
狙い通りの効果が出てくれればいいのだけれど...








とまぁ1年半でいろいろ履いてみましたけど オノデラさんから受けた指摘によると
自分は相当タイヤを酷使する乗り方とのことでマネジメントを改める必要がありそう


これまでは「楽しさ」を優先して乗ってきたが
年間のタイヤ代を考えるとそうも言ってられない状況
今後は「楽しさ」も求めつつタイヤのライフも考慮した運転に切り替えて行こうと思う

まずは コーナー出口で 親の仇の如くスロットルガン開けしない
減速にエンブレのバックトルクを無暗やたらと多用しすぎない 

このあたりから気を付けて乗って行こうと思います
















総評

クローズドもしくは日がな一日峠をぐるぐるしたいなら「α14」
ツーリングしつつ出会ったワインデングでワッショイしたいなら「PowerRS」
高速使ってどっか遠くに行きたいなら「PP3」あたりが無難な選択かな~